ライバルを寄せ付けないプレセールス法

ある企画会社の社長からこんな相談を受けました。

「2ヶ月後の話なんだけど、大口の仕事があって、他に3社がエントリーしているコンペだ。何としてもこの仕事は取りたい。何せ受注額は2000万だ。どう思う? 勝てるだろうか?」

即答しました。

「勝てるかどうかはやってみないと分からないですが、やってみないと分からない勝負に挑むことそのものが愚策だと思います」

その社長はこう反論しました。

「コンペを避けてたらいつまで経っても勝てないじゃないか。バットは振らないとヒットは打てない。ボールを見逃せというのか? そもそもコンペのない仕事を探すにはどうしたら良いっていうんだ? そんな都合の良い方法なんてあるのか?」

「あ りますよ! 要は、最初に関わった時から相手に『困ったときはこの人にまず相談しよう』と思わせることができれば、コンペにはなりませんよ。コンペになる ということは、お客さんがそのプロジェクトを立ち上げた段階で、御社が相談されていないということでしょう? プロジェクトが決まってから、『じゃあ、あ の会社にも提案を出させようか、他にも数社呼んで、一番良いところの企画を採用しようよ』となったわけですよね。主導権がお客様にある。それじゃ、どんな に良い企画を出しても、結果は読めませんよ。お客様の担当者や決裁権者の好みで決まってしまう。御社がその好みを全部把握してらっしゃるなら、勝算はある でしょうけど。そうでなければ、ねぇ・・・」

「しかし、すでにコンペになった以上は競合先と戦わざるをえない。どんな企画が喜ばれるかを徹底分析して、良い企画を提案するしかないじゃないか!」

「喜ばれる企画、と言いますが、お客様の担当者や社長を喜ばす、って具体的にはどういうことなんでしょうか?」

「そら、そのプロジェクトがうまくいって、その結果、売上が増える、顧客が増える、ということだろう! うちの企画がそれに貢献できるように考えるということだよ!」

「そ うですよね? それなのに、好みとかテイストみたいな曖昧な基準で企画のコンテストが行なわれて勝者が決まる・・・それが大抵の企画コンペの実情ですよ。 そんなものに従って、御社は勝てるかどうかわからない企画を出すんですか? 出すなら、コンペそのものを廃止にしてしまうぐらいの圧倒的にパワフルな企画 をプレゼン前に出してしまいませんか?」

「コンペを廃止にする? はあ? コンペはもう決まってるんだけど!」

「ですから、そのコンペそのものを廃止にしてしまうんですよ」

「そんなことできるの? 先方が了承するとは思えないんだけど・・・」

「いや、もちろん、『コンペをなしにして下さい』とお願いするわけじゃありませんよ。こちらの提案を聞いて、先方がみずからコンペをやめにするように持っていくわけです」

「でもプレゼン日は決まっているんだよ?! その日に提案書とアウトラインのデザインと見積を提示するんだよ?!」

「いえいえ、ですから、それよりももっと前に提案しちゃうんです」

「さっぱり分からんわ~。プレゼン期日ぎりぎりまで社内でデザインを検討したりするから、それよりも前に提案なんてできるかな~。スケジュールが厳しいだけじゃない?!」

「い えいえ、プレゼン前に提案するのはデザインじゃありませんよ。デザインを出すと、それだけで先方の好み・テイストに左右されてしまいますからね。デザイン ではなく、先方のプロジェクトが『こうすればうまくいく。こうすれば失敗する!』という証拠になる資料を提示するだけです」

「そんな資料どうやって作るの?」

「そ れをするのが私の役割ですよ。とにかく、その会社さんのことを私に教えて下さいますか? その会社のどの部門がどの商品で儲かっていて、逆に儲かっていな い部門・商品は何か? 今回のプロジェクトは何を解決するために起案されたのか? ネックは何か? どうなりたいのか? そういったことを教えて下さい」

「いいけど・・・」


この数週間後、その社長はその資料を持って、プレゼン先の企業の担当者、取締役営業部長、そして社長に会うことができたそうです。

その結果、狙いどおりになりました。

コンペは、プレゼン期日の1ヶ月前に廃止になり、他の3社にその旨が伝えられました。

デザイン案は提示しませんでした。契約が決まってから、デザイン会議が行なわれることになったからです。

コンペが廃止になるということは滅多にあるものじゃありません。

ポイントは、

コンペにならないような顧客との関係を最初に構築する

ことにあります。

しかし、それにしてもなぜこんなことが可能になったのでしょうか?

ヒントをご用意しています。下の画像をクリックしてみて下さい。

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